ETFと投資信託の違いとは?初心者向けにわかりやすく解説

金融

1. ETFと投資信託の基本

投資を始めると「ETF(上場投資信託)」と「投資信託(ファンド)」という言葉をよく耳にするかもしれません。どちらも複数の銘柄に分散投資できる金融商品ですが、運用方法や取引の仕組みが異なります。

2. ETFと投資信託の違い

比較項目ETF(上場投資信託)投資信託
取引方法証券取引所で売買(株式と同様)証券会社や銀行を通じて購入・解約
価格決定リアルタイムで変動1日1回基準価額が決定
手数料売買手数料+信託報酬購入手数料+信託報酬+信託財産留保額
最低投資額1株単位(数千円程度から)100円から可能な場合も
運用スタイル主にパッシブ運用(インデックス連動)アクティブ運用も可能

3. メリット・デメリット

ETFのメリット

  • リアルタイム取引が可能で、タイミングを見て売買できる
  • コストが比較的低い(信託報酬が低め)
  • 透明性が高い(価格がリアルタイムで確認できる)

ETFのデメリット

  • 少額投資がしにくい(1株単位の購入)
  • 分配金の再投資は手動で行う必要がある

投資信託のメリット

  • 少額投資が可能(100円から買えるものも)
  • 自動で分配金を再投資できる
  • 積立投資に向いている(ドルコスト平均法が活用しやすい)

投資信託のデメリット

  • 価格決定が1日1回のみ(取引タイミングを選べない)
  • 手数料がETFより高いことが多い

4. どちらを選ぶべき?

  • 短期売買やコスト重視ならETF
  • 少額から始めたい・積立したいなら投資信託

5. 人気の投資先

現在、特に人気のあるETFや投資信託の投資先には以下のようなものがあります。

人気のETF

  • S&P500連動ETF(VOO, SPY, IVV): 米国の代表的な株価指数S&P500に連動するETF
  • NASDAQ100連動ETF(QQQ): テクノロジー関連企業を中心としたNASDAQ100指数に連動するETF
  • 高配当ETF(VYM, HDV, SPYD): 配当利回りの高い銘柄を組み入れたETF
  • ESG投資ETF(ESGV, SUSA): 環境や社会、ガバナンスを重視する企業に投資するETF

人気の投資信託

  • eMAXIS Slim シリーズ: 低コストでS&P500やオールカントリー株式に投資できる投資信託
  • 楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天VTI): 米国市場全体に分散投資できるファンド
  • ひふみ投信: 日本国内の個別株に投資し、アクティブ運用を行うファンド
  • 三菱UFJ国際 eMAXIS Neo シリーズ: AI、ロボティクスなどの成長分野に投資する投資信託

6. 最近の流行と投資トレンド

最近では、ESG投資(環境・社会・ガバナンスを重視する投資)やインフレヘッジのためのコモディティETFが注目されています。また、テーマ型ETF(AI関連、クリーンエネルギー、メタバースなど)も人気が高まっています。一方で、投資信託ではロボアドバイザーによる自動運用サービスが増え、初心者でも気軽に投資を始めやすくなっています。

また、日本国内ではつみたてNISAやiDeCo(個人型確定拠出年金)を活用した投資信託の積立が一般的になりつつあります。これらの制度を利用することで、税制優遇を受けながら長期的に資産形成が可能です。

7. まとめ

ETFと投資信託は、それぞれの特徴を理解し、自分の投資スタイルに合ったものを選ぶことが重要です。初心者はまず少額から始められる投資信託で慣れ、慣れてきたらETFも検討するのがおすすめです。

最近の投資トレンドとしては、ESG投資やテーマ型ETF、ロボアドバイザーなどの新しい選択肢が増えており、選択肢が広がっています。また、S&P500やNASDAQ100連動ETF、高配当ETFなどが特に人気の投資先となっています。自分の投資目的に合った商品を選び、長期的な資産形成を目指しましょう。

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